
胃がんの化学療法は基本的に、外科的手術の事後手段という位置づけです。これを『術後補助化学療法』と呼びます。術後補助化学療法は、8つある病期のうち、IIA、IIB、IIIA、IIIB、IIICの人に対して行われます。
病期IIA、IIBはがんが胃の筋層に達していて、かつリンパ節転移のある状態です。おなじ病期IIでも、がんが漿膜下層までにとどまり、リンパ節転移がない場合には、術後補助化学療法は行われません。再発のリスクが低いからです。
IIIB、IIICはがんが胃の漿膜下層に達していて、かつリンパ節転移が7つ以上見られる状態です。ただし、同じ化学療法は時として、根治のための手術ができない病期Ⅳ(すでに遠くの臓器にまで転移が進んでいる状態)の胃がんに対しても行われます。
化学療法には吐き気、嘔吐などの副作用があることが知られていますが、近年ではこれらの症状も、別の薬で減らすことができるようになって来ました。白血球の減少も問題でしたが、これも新たに開発された薬剤によってある程度予防できるようになっています。
これらの、副作用を抑えるための治療を『支持療法』といいます。この『支持療法』により、副作用に耐えられず治療中断を余儀なくされる患者さんの数は減少傾向にあります。
ちなみに、他のがんではがん細胞が増殖したり、新しい血管を作ったりする時に働く物質に作用して治療を行う『分子標的薬』というものが使わることがありますが、胃がんに使用できる分子標的薬は、残念ながらまだ発見されていません。
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