
がんは、命に関わる恐ろしい病気です。しかし厄介なことに、この病気はその恐ろしさにもかかわらず、発生してからそれと分かる症状が現れるまで、かなりの時間がかるのです。
がん細胞が胃の粘膜内に1つだけあっても、がんとは診断されません。その細胞が増殖して1億~10億個ほどになり、直径1センチメートルほどにならないと胃がんであるという診断は下せないのです。
しかも、このような状態になっても、症状はあったり、なかったりするのです。人によっては胃部の不快感やもたれ感、軽い胸焼けなど漠然とした症状が続くこともありますが、その多くは胃がんに合併して起こる胃炎や潰瘍によるものです。
また、みぞおちの痛み、吐き気などが見られることもありますが、それにも多少の個人差が見られます。がんがかなり進行してきて初めて、食欲不振、上腹部の重苦しさ、体重減少、貧血、疲れやすさなどが現れるようになります。
胃の入り口や出口にがんができた場合は、つかえ感、食後の胃もたれやげっぷ、嘔吐などが主症状です。また、がんの部分から出血が起こり始めると、黒色便が見られるようになり、吐き出したものに血が混じったり、あるいは血そのものを吐いたりするようにもなります。
がんが進んだせいで胃に穴が開き、腹膜炎を起こした場合には、激しい腹痛などが見られます。これは胃がんに限ったことではありませんが、がんと思われる症状が出てきたときにはすでに病状はかなり進行していると考えて間違いありません。体調の変化からがんを疑い、診断を受けるのでは、遅すぎるのです。
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