
胃は柔軟な筋肉でできた袋状の臓器であり、体の正面から見るとJ字型をしています。実にシンプルな形状の臓器ですが、せっかくですからこの構造を、もう少し詳しく見て見ましょう。
胃には、2つの門があります。胃の入り口は噴門、出口は幽門と呼ばれています。噴門は食べ物が胃の中に入る時に開き、普段は食べ物や胃液が食道に逆流しないように閉まっています。幽門には幽門括約筋があり、開いたり閉じたりしながら胃の中で攪拌、消化された食べ物を少しずつ十二指腸に送り出します。
噴門の左側上部のふくらみは胃底部(胃の屋根にあたるのですが『底部』と呼ばれています)、胃底に続く胃の広い部分は胃体部、幽門の手前の部分は幽門前庭部と名づけられています。
では次に、胃がどのような働きをしているのかを見ていきましょう。胃には、大きく分けて6つの役割があります。食べ物を一時的に貯蔵する役割、蠕動運動で食べ物を攪拌し、十二指腸へ少しずつ送りだす役割、たんぱく質や脂肪の一部を分解する役割、小腸でのビタミンB2の吸収を助ける特殊な物質(胃内因子)を分泌する役割、消化管ホルモンを分泌し、胃酸と消化酵素の分泌を促す役割、胃酸を分泌し食べ物と一緒に入ってきた細菌などの殺菌を行う役割です。
これらのことからも分かる通り、胃は消化吸収の第一段階を担う大切な臓器です。手術で胃を切除した後に現れる様々な問題は、胃の働きが大きく低下したり、あるいは失われるために起こります。
胃の壁の内部は、粘膜という柔らかい組織で覆われています。粘膜から分泌される胃液に含まれているのは、胃酸と消化酵素です。これらの作用と胃の蠕動運動によって、食べたものはドロドロのおかゆ状になり、十二指腸へと送られるのです。
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